Core i7-4770が出た辺りでPCを買って使い続けていたHaswellおじさんです。HaswellではWindows 11へアップデートできず、再来年にはWindows10のサポートも終了するので、念願だった初の自作PCに挑戦しました。グラフィックボード、SSD、データ用HDDは現在のものを使い回しつつ「Ryzen 5600」を使って「T.2 SSD」などを導入、予算は7万円程度になりました。
この話はまた次に書きますが、その前に最も見た目に影響するPCケースの話をします。種類も多くて価格もピンキリですが、予算重視なのでPCケースは1万円以下に抑えたい。
ということで、アマゾンや楽天で買える一万円以下のPCケースについて、とにかくコスパを重視する筆者が血眼になって調べた結果をここに記します。
PCケース選びの基準について
PCケースを選ぶにあたって一番気を付けたいのがマザーボードの規格。PCケースには対応できるマザーボードのサイズが決まっており、フルサイズに当たるATXに対応できるPCケースと、microATX、Mini-ITXまでしか対応できないPCケースがあります。マザーボードは大は小を兼ねるため、ATXマザーボード対応のPCケースにmicroATXやminiATXのマザーボードを取り付けることは出来ますが、逆は無理です。
このマザーボードの規格を「フォームファクタ」と呼びます
ATX規格のマザーボードはこんな感じ▽で縦長で

microATX▽やMini-ITXは正方形に近い形になっています。

Mini-ITXマザーボードは超小型PCに採用されますが、やや特殊な組み方が多く初心者向きではありません。より多機能なのはフルサイズのATXであることは言うまでもありません。
その他PCケース選びのポイント
その他、PCケースのスペックとしてはファン数、載せられるHDDやSSDの数、USBポートの数などですが、この辺りは価格が1万円以下なら似たり寄ったりです。
電源の規格は通常のAものにしておけば心配する必要はありませんし、HDDとSSD2つずつくらいは付けられるものがほとんど。ディスクメディア用スロットはついていないのが現在の主流ですが、どうしても使いたければ外付けのもので対応できます。
また、PCケースには取付可能なグラフィックカードの長さや水冷クーラーのサイズなどが記載されていますが、使う予定のグラフィックカードは手持ちのNVIDIA GeForce GTX1650でサイズは問題なし、水冷クーラーも付ける予定がないので気にしません。ハイエンドの長いグラフィックカードや水冷クーラーを使いたい方は1万円以上のケースを買った方が良いと思いますので、今回はグラフィックカード、クーラーのサイズ情報は割愛します(どうしても気になるなら公式サイトで確認できます)。
あとは本体についているUSB Type-Aポート。たいてい3つで、3.0対応(転送速度5Gbps)が1つ、2.0対応(転送速度480Mbps)が2つが標準です。一万円以下のケースでUSB Type-CやUSB 3.2 Gen 2対応ポートがあるものは存在しませんでした。
メーカーによって「USB 3.2 Gen1」と「USB 3.0」の表記が混在していますが、これらは時期により呼び方が変わっただけで、全く同じものです。
ということで、一万円以下のPCケースならデザインと対応マザーボードだけ見ておけば十分です。
サイズについて
サイズはフルタワータイプは幅40㎝程度あるのもありますが、予算的にそこまでは不要。microATXでコンパクトにする選択肢もありましたが、今回調べた結果ATX対応のPCケースとmicroATXのみ対応のPCケースではサイズにほとんど違いがありません。
例えばmicroATXに対応の「Thermaltake S100」とATX対応の「Thermaltake H200」のサイズを比較してもほとんど違いがありません。
Thermaltake S100 | Thermaltake H200 | |
---|---|---|
幅(mm) | 220 | 220 |
奥行き(mm) | 411 | 416 |
高さ(mm) | 441 | 454 |
ということで、将来ATX対応のマザーボードに交換したい場合に備えてATX版を選ぶことにしました。ただmicroATX以下のみ対応のPCケースはモノによっては数千円安いので、どうしても予算を抑えたければ選択肢になりますので、これはのちに紹介します。
ATX規格マザーボード対応のミドルタワーPCケース
ではここからアマゾンや楽天で購入できるPCケースを紹介していきます。順番は特に関係がありません。まずはATXマザーボード対応のPCケースを紹介し、次にmicroATX対応のPCケースを紹介します。
Antec DP501
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
210 | 443 | 484 |
やや台形になっているモデル。6つのARGBファン制御を可能にする専用コントローラー搭載。価格は少し高めですが1万円以内に収まっています。左サイドは透明ですが、アクリル板ではなく強化ガラスを採用して高級感があります。
特徴は4つのSSDと2つのHDDを格納できる点。とにかく容量命、の方におすすめのPCケースです。下位モデルにDP301がありますが、こちらはmicroATXまでです。

MSI MAG FORGE 110R
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
214 | 409 | 464 |
全PCケースの中でも最安値に入るMSIのPCケースです。安価ながらフロントにUSB 3.2 Type-Aを搭載。レビューもおおむね好評で、特にPCケースを光らせたい、という方以外には良い選択肢だと思います。

MSI MAG VAMPIRIC 010X
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
210 | 420 | 475 |
高級感のあるMSI製PCケースです。カスタマイズ可能なARGBファンを搭載。サイドは4㎜の強化ガラスになっています。透明ではなくスモークがかっているので、好みが分かれそうです。上部のマグネットダストフィルターでほこりを防ぐ。水冷クーラーに対応したゲーミングモデルです。
フロントポートはUSB 3.2 Gen1が1つ、USB2.0が2つと他のモデルより多めです。ドライブは3.5インチ(2.5兼用)が2つ、2.5インチが2つと合計4つ積むことが出来ます。中身も広めで350mmまでのグラフィックカードに対応し、エアフロー的にもGood。
何より見た目がカッコいい。予算が許すなら検討したいモデル。

Thermaltake H200
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
220 | 416 | 454 |
左サイドに強化ガラスのスイングドアパネルを採用、フロントパネルにRGBライトを搭載したATX対応のケースです。上下にマグネット着脱式のダストカバーを装着。ケーブルマネジメントに優れた電源カバーを搭載とのことです。保証は2年間。お勧めです。

Thermaltake H350
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
210 | 442 | 480 |
ややトリッキーな見た目のモデル。左サイドに4mm厚の強化ガラスパネルを搭載。上部が広く開いており、着脱式マグネットダストフィルターを搭載。最大300mmの拡張カードが搭載可能となっており、優れた拡張性を実現。また、フロントには最大360mmサイズの水冷ラジエーターが取り付け可能となっているほか、最大6基のケースファンの取り付けに対応しており、熱源となるCPUやグラフィックボードなどのパーツに効率的なエアフローを構築することが可能です。

ZALMAN S4 PLUS
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
206 | 400 | 455 |
特徴のあるデザインのマザーボードです。3.5インチドライブを2台、2.5インチドライブを1台まで取り付けることが可能で最大315mmの拡張カード搭載スペースに加え、全高160mmのCPUクーラー、最大180mmの電源ユニットをサポートしています。USB Type-Aポートは1つが2.0でもう1つが3.0。フロントはメッシュ設計。左サイドは全面アクリル板で中の様子を見ることが出来ます。RGBファンが3つ付属。ファンはさらに3つ追加することが可能です。価格は7300円程度です。

ZALMAN Z1 Plus
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
209 | 463 | 485 |
エアフローを重視したメッシュ加工のフロントパネルとトップパネル、3mm厚の強化ガラス製サイドパネルを搭載。最近のケースでは希少な「5.25インチベイ」を搭載したモデルです。実用性を重視するならおすすめのケースです。

microATX対応のケース
microATX規格のみに対応したケースにはATX規格のマザーボードを入れることはできませんが、ややコンパクトになります。おすすめのケースをご紹介します。
Antec DP301M
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
210 | 420 | 402 |
サイドパネルにスモークのかかったガラスを採用。高さ160mmまでのCPUクーラーに対応しています。

Cooler Master MasterBox MB400L
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
218 | 411 | 410 |
安心のCoolerMaster製のケースです。5.25インチベイを搭載しているので、ベイが必要なら選択肢になりえると思います。

Deepcool MACUBE 110
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
225 | 400 | 431 |
全ケースの中でも最安値に近いモデルですが、Deepcool製なので安心です。マグネット着脱式のサイドガラスとグラフィックボードを支えるホルダーを装備。白のカラバリもあります。


Fractal Design Core 1100
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
220 | 411 | 441 |
Fractal DesignのmicroATX対応のミニタワーです。ミニタワーながら5インチベイが2台使用可能という非常に珍しいケースです。玄人志向の500W電源とのセットも出品されています。ごくシンプルなつや消し加工のデザインです。

Thermaltake S100
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
220 | 411 | 441 |
こちらも安価なケース。ホワイトのカラバリもあります。左サイドに強化ガラスのスイングドアパネルを搭載しています。

Thermaltake Versa H17
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
205 | 396 | 437 |
販売中のモデルで最安価のケースでお値段は税込み3,900円。シンプルでコンパクトなケースで、飾りは一切なし。サイドも鉄板です。とはいえ、USB3つに最大5基のケースファンの取り付けに対応、最大280mmサイズの水冷ラジエータが取り付け可能、最大350mmの拡張カード搭載スペースを確保と最低限の水準は満たしています。

ZALMAN T3 PLUS
幅(W) | 奥行き(D) | 高さ(H) |
206 | 355 | 442 |
何もここまで黒くすることないじゃなかっってくらい黒い。サイドに強化ガラス、2基のファンを標準搭載しつつ税込み4,334円とコスパは最高。シンプルなデザインが好みならこれで決まりです。

まとめ
以上、一万円以下のPCケースです。ちなみに私はMSI MAG VAMPIRIC 010Xを購入しました。現在は一万円を超えてしまっているのですが・・・
めちゃくちゃかっこよくて満足です。
