PCゲームに興味はあるけどゲーミングPCは高価でなかなか手が出せないという方も多いのではないでしょうか?実は、高性能なゲーミングPCがなくても工夫次第でPCゲームを安く楽しむことができます。
この記事ではゲーミングPCを購入せずに、PCでゲームを安くプレイする方法を解説します。
なお、この記事ではこれからPCゲームを始めようとしているカジュアルユーザーの方で、フルHD画質を60fpsくらいでプレイできれば良いという方を想定しています。4Kでfpsを突き詰めたいんや!という方向けではありません。
PCゲームを安く楽しむために必要なもの
そもそも「ゲーミングPC」「ゲームPC」に明確な定義はありません。敢えて言うならば、ゲームを楽しむためにグラフィック機能を強化したPCを指します。より具体的に言うと、グラフィックボードというPCパーツがついていること。最近ではローエンドのグラフィックカードに匹敵する内蔵グラフィック機能を備えたCPUもありますが、そこそこ重いゲームをそれなりに動作させるなら、グラフィックボードと呼ばれるパーツは必須となります。
このグラフィックボードには様々なグレードのものがあり、1万円程度のエントリーレベルのものから30万を超えるハイエンドものまで様々です。当然、高いものの方がより高解像度でのパフォーマンス(fpt)を出すことが出来ます。特に4Kでヌルヌル動かしたいという場合、ある程度高いグレードのものが必要になります。
ただ、カジュアルなゲーマーの方で、モニターもフルHDまでの方であれば3~4万円程度のグラフィックカードで十分です。
売れ筋商品を見てみると、例えばアマゾンのランキング上位、実績のあるガレリアのゲーミングPC「GALLERIA RM5R-R46」には「NVIDIA GeForce RTX™ 4060 」というミドルクラスのグラフィックカードが備わっています。PCのお値段¥135,280です。
グラフィックボード「NVIDIA GeForce RTX™ 4060 」は単体で実勢価格4万円程度ですので価格的には妥当ですが、やっぱりちょっと高いですよね。
一方、ゲーミングPCではない&似たようなスペックのデスクトップPCを探したところ、ドスパラの「Magnate IM」が該当します。
こちらはお値段¥68,780です。CPUがRyzen 4500ではなくIntel Core i5-12400を搭載しており、SSD500GB メモリ16GB Windows 11 Homeという点は共通です。なお、各種ベンチマークではIntel Core i5-12400の方が性能が良いことが示唆されています。
ところが「Magnate IM」はCPUの内臓グラフィックのみで、グラフィックカードはありません。ということでこれはゲーミングPCとは呼べません。実際にゲームをまともにプレイするのは無理でしょう。
ただ、ここまで書くと勘の良い方はお分かりの通り「Magnate IM」のようなPCにグラフィックボードを取り付ければ安く済む、ということです。
ゲームに必要なのはグラフィックカード
普通のデスクトップPCにグラフィックカードを挿すという方法は、ゲーミングPCと比較すると性能の上限はあるものの、安価にゲームができるPCを仕立てることが可能です。
CPUやマザーボード、メモリにもグレードがあり、特にマザーボードは安価なものは発熱しやすいなどのデメリットがありますが、仮にエントリーレベルのマザーボードが採用されていたとしても、Core i5-12400レベルのCPUは省電力性に優れている(その分性能控えめですが)ので問題ありません。
また、ゲームにおいてCPUの性能はあまり関係がなく、関係が出てくるのはグラフィックボードの性能に対してCPUの性能が低すぎる場合のみ。このようなCPUが全体の足を引っ張る状態を「ボトルネック」などと表現しますが、これは「NVIDIA GeForce RTX™ 4080 」などのハイエンドGPUの場合のみ問題となります。「NVIDIA GeForce RTX™ 4060 」ならよほど古いPCでも足を引っ張られることはないでしょう。
グラフィックカードを挿してゲーミングPCにする
以上を踏まえ、今回は上記ドスパラの「Magnate IM」をベースに、グラフィックカードをつけるパターンをいくつか考えてみます。
「NVIDIA GeForce RTX™ 4060」をつける場合
上記で紹介した「GALLERIA RM5R-R46」並みの性能にするには、同じグラフィックカードの「NVIDIA GeForce RTX™ 4060」を取り付ければ同性能のゲーム性能を得ることが出来ます。
現時点(2024年10月1日)で「NVIDIA GeForce RTX™ 4060 」の市場価格は最安値で¥40,382。
これで合計金額は¥68,780+¥40,382=¥109,162となります。ガレリアゲーミングPCよりも2万円5千円以上安く、性能は上のPCが出来上がりです。
ただ、このケースでは補助電源が必要なので、
「NVIDIA GeForce GTX 1650」は低予算に収まる
もう少し予算を下げたければ「NVIDIA GeForce GTX 1650 」がおすすめ。やや古いですが、Steamでは人気No.1のグラフィックカードです。
この場合の予算は¥68,780+¥26,068=¥94,848で、10万円以下に収めることが可能です。
このグラフィックボード「NVIDIA GTX 1650」でもドラクエやFF14、ペルソナシリーズ、FalloutなどはフルHDなら安定して60fpsくらいは出せる実力があります。激重のFF15やニーアオートマタで45-55fps程度、画質を落とせば60fps以上を出すことも可能です。正直カジュアルにゲームをするならこれくらいあれば十分事足ります。これ以上の性能を求めるのであれば、そもそもモニターから見直さなければなりません。そして価格。現時点での価格は¥25,000を少し切っています。このグラフィックボードレベルであれば、ドスパラの基本モデルを選んでも大丈夫です。
ゲームにより出せるfpsは異なりますが、この辺りはYouTubeで多数検証されているので、気になる方はチェックしてみてください。
「NVIDIA GeForce RTX™ 3050」もあり
グラフィックボード「MSI GeForce RTX 3050 LP 6G OC PCIe4.0 ロープロファイルサイズ VD8790」もおすすめです。
このグラフィックボードの良いところは性能がありつつも補助電源が不要な点。これ以上のグラフィックカードは消費電力が大きく、補助電源が必要ですが、このグラフィックボードならそれが不要。マザーボードにつけるだけで動作します。
ということで電源に補助電源ケーブルがなくても大丈夫ですし、消費電力が少ないということは、電源も基本モデルの450Wのもので十分ということになります。また、消費電力が少ないと発熱も少なく、ケースのエアフローがイマイチでも問題なく、扱いやすいです。
ちなみに、ガレリアにもRTX4060の代わりにRTX3050を付けたモデルがあり、お値段は¥124,880となっています。
スペックを考えるとこれでも十分安いのですが、ドスパラMagnateに後付けする場合は¥68,780+¥30,282=¥99,062とかなり予算を抑えることが出来ます。
グラフィックカードの取付方法
「グラフィックボードの挿し方分からない」という方はYouTubeの動画が参考になります。慣れればそんなに難しい作業ではありませんし、よほど無理な力を加えたりしなければ壊してしまうリスクもほとんどありません。基本的にはケース裏のブラケットを外し、PCIeスロットに挿すだけです。
付け替えた後はグラフィックカードのポートでディスプレイに接続しないといけないのでご注意ください。
上記動画ではRTX 3060の場合ですが、どのグラフィックボードでも作業内容は同じです。一度ご覧になってイメージしてみてください。
もう1つの選択肢、クラウドゲーミングの利用
もう1つの選択肢として、クラウドゲーミングの利用があげられます。有名どころで言えば「GeForce NOW」や「Xbox Game Pass」など。月額料金で様々なタイトルが遊べるサービスです。
月額料金制ですが、
- ソフトを買わなくてもよい
- 性能の低いパソコンでも快適にプレイできる
のがメリット。特にサーバー側で処理を行うため、低スペックのPCでも十分快適に動作します。それこそドスパラの「Magnate IM」の基本モデルでも大丈夫。グラフィックカードは不要です。
特におすすめなのが、以下に当てはまる方です。
- 飽き性で次々と新しいゲームがプレイしたい
- 「やりこみ」にはあまり興味がない
- 1度プレイしたゲームは周回する気にならない
Steamゲームは大型タイトルだと発売からしばらくは1万円程度するものも多数で、やりこまないと割に合わないものも。最新ゲームを楽しみたい方には月額制のサービスの方が向いていると思います。
ゲーミングPCがなくても大丈夫!PCで安くゲームを楽しむ方法 まとめ
ここでは普通のデスクトップPCにグラフィックカードを追加することで比較的安価にゲームを楽しむ方法をご紹介しました。
もちろんゲーミングPCには表面上のスペック以上にエアフローに気を使っていたり、熱による性能低下が起こらないよう良いマザーボードを使っていたり、静音性を高める工夫がされていたりとメリットも多いです。
ただ、カジュアルにゲームをする場合、ご紹介した方法でも十分ゲームを楽しむことができます。ぜひ本記事を参考にあなただけのゲームライフを始めてみてください。