以前「家庭菜園で素人が犯しがちなミスを全部犯していた話E」を書きましたが、家庭菜園に関しては書籍やYouTubeで調べて知識を仕入れた私。
その後、日本農業に関する最高の頭脳の持ち主である元農林水産省トップ研究員の方とお話する機会があり、私の家庭菜園に関する知識が正しいかどうか聞いてきました。
トップ研究員の定義
約3,000人の農林水産省関連の研究員のうち、最高額の研究費を獲得していた人物
ほぼほぼ全部間違っていた家庭菜園に関する知識
結論から言うと、本やYouTubeで得た知識は大部分が間違いでした。
ただ、以下の話は日本の風土、とりわけ関東ローム層での話。別の地域でも同じとは限らないのであしからず。対象はナス科の野菜です。
脇芽は掻いてはいけない
成長を促すため、一番上の脇芽から下の脇芽はとるべきとあらゆる本やYouTubeで解説していますが、一切不要とのこと。
実際にその方の庭のピーマンを見せてもらいましたが、ジャングル状態。こみこみです。
それにも関わらず、11月26日の段階でまだまだスーパーで売っているサイズのピーマンが鈴なり状態。4株が植えてあり、30個ほどお土産で頂きましたが、まだまだ成っている状態でした。
余談ですが、ピーマンは放っておくと赤く熟します。パプリカみたいな見た目になりますが、それもそのはず、ピーマンとパプリカは成分が同じとのことです。
「日中の水やりはNG」がウソ
YouTubeで得た知識の中に、日中に水やりをすると水が高温になるのでNG、やるなら朝か夕方という話がありました。
この話をすると「そんなうるさいことを言う人がいるんだよねぇ」。
全く気にしなくていいです、とのことでした。
たっぷりと水をやるのはNG
またYouTubeで得た知識ですが、ナスは水分を好むので「2Lほどの水を数回に分けてやるべし」。
そんなことをすれば根を枯らすようなもの、とのこと。どれくらいやればいいですか?と尋ねると「シャー」(2秒くらい)のジェスチャー。
完全に土が乾いているときに軽く水をやれば良いみたいです。
幼摘など不要
本では一番花が咲いた後の果実は小さいうちに落として株全体に栄養を行き渡らせるとあります。家庭菜園では気にしなくていいとのことでした。デカデカと育ててOK。
剪定の類は必要なし
果実に栄養を集中させるため果実ができた部分より先の葉は剪定するとよいと本にありましたが、わざわざ栄養を捨てるようなものとのこと。葉っぱが重なっていても全く問題はないようです。
元農林水産省トップ研究員に聞いた正しい家庭菜園のやり方 まとめ
まとめると家庭菜園におけるポイントは
- 水やりは軽く
- 剪定や脇芽かきは一切不要
とにかく余計な手出しは無用のようです。
ただし、肥料やりや防虫対策はやはり必要とのことでした。また、連作障害というのは本当らしい。野菜を育てると、それぞれの野菜に応じた細菌が増えて根を食べるそうです。プランターの場合は土を入れ替えればOKです。
追記 冬の水やり
「冬の水やりは不要」とする意見もありますが、やはり土が乾燥しているときには必要とのことでした。見極めは難しいそう。晴れの日が続いたときは、少し土を掘って色を見るそうです。
簡単で意外なカラス対策方法
久しぶりにお話する機会があり、カラス被害に合わない方法も聞いてきました。
カラスの被害を防ぐには、植えてあるところの周りにネットを置くだけで良いそうです。カラスは爪が鋭くて、ネットに絡まると死ぬのを知っているので近寄らないのだとか。さらに、カラスは飛ぶときに助走が必要なので、植本の周りにネットがあると、出られないことを知っています。
一方、小さい黒い鳥「ヒヨドリ」に関してはネットをかけるしか方法がないそうです。ただ、彼も含めて「素人が葉物野菜を作るのは無謀な挑戦」とのこと。大根などがいいみたいですね。