「平均」大好き日本人~平均は万能な尺度ではない

投稿者: | 2017年3月29日

平均寿命、平均所得額、平均貯蓄額などなど、とにかく日本人は平均が大好きです。というか平均以外の尺度を知らないという方が正確かも知れません。

実際、新聞などでもそれ以外の尺度が出てくるのが珍しい。

まあ文系の人が多いので仕方ないと言えばそれだけですが、それにしてもひどすぎます。

平均というのは集団の特性を表す1つの指標ですが、常に集団の特性をよく表すものかというと決してそうではありません。

基本的に分布が釣鐘型(真ん中のところで1番数が多く、両端で少ない)の時には平均が最も集団の特性をよく表すというのは統計学的に正しいです。

平均身長などがこれに相当します。やはり平均身長の人が1番数が多く、平均身長から離れるに従って人数が減ることになります。

ところが経済的な指標になると釣鐘型の分布を持つということはまずありません。

所得や貯蓄額などは0という人が大勢、少し増えると人数も急激に増え、その後ゆっくり下がっていくという分布になります。

平均の特性として非常に少数であっても数がものすごく大きい値があるとそっちに引っ張られるという特性があります。

30人の集団の平均所得を考えた場合、30人の集団の中にビルゲイツがいれば、平均所得でみると皆大金持ちということになりますが、もちろんこれは現実をよく表す指標ではありません。

平均貯蓄額なども同様。0という人がたくさんいることを考えると、貯蓄している人は平均より多く、していない人は全くしていない。つまりそんなところで平均をとっても平均値に収まる人は多くありません。

平均寿命などもそうです。平均寿命は生まれてすぐ死ぬ人が多いと下がりますが、生まれて1年以上無事だった人の平均などを調べた方が実態に則したデータが得られると考えられます。

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中央値

平均以外の指標として用いられるのに「中央値」というものがあります。

これはデータを一番小さいものから一番大きなものに並べてそのちょうど真ん中となる点です。

所得の場合で言うと平均よりも中央値の方が現実の分布を考えたときに最頻値(最も人の数が多い点)に近くなります。

経済データなどを載せる時には少なくとも中央値くらいは平均と併せて載せた方がいいと思うのですが。

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